Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちえのいちたろう

智恵の一太郎

江戸川 乱歩

Lesen Sie 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 67.333 Zeichen · 134 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、足あとをつけないで棒を動かすやり方が、たった一つあるんだよ。よく考えてごらん。なんでもないことなんだよ」

一太郎君はいよいよへんなことをいいます。

「へえ、そんなことができるのかい。わからないなあ」

北川君も、木村君も、もう一人の少年も、なにがなんだか、わけがわからないという顔つきです。

「君たちわからないの? それじゃ、僕、啓ちゃんをここへつれて来るよ。そうすれば、一ぺんにわかってしまうんだから。ね、高橋さんいいでしょう」

大学生の高橋さんは、少年たちの問答を、ニコニコしながら聞いていましたが、一太郎君に声をかけられて、大きくうなずいて見せました。

一太郎君はいきなりかけ出して行きましたが、しばらくしますと、むこうの大通りから、一太郎君のニコニコ顔があらわれ、そのうしろに、高い竹馬にのった酒屋の啓ちゃんが、ヒョイヒョイと両方の竹馬の先をあげて、やってくるのが見えました。

「なーんだ、竹馬だったのか」

三人の少年は頭をかきながら、口をそろえてつぶやきました。この近所には、あまり竹馬にのるものがなく、お友だちの中では、啓ちゃんがただひとり竹馬を持っていることを、つい忘れていたのです。