Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
「しかし、幽霊なぞと……そんなバカなことが! 信じられん……どうしても、僕には信じられん!」
「いくら旦那様が仰しゃっても、幽霊が出たものは、仕方ねえじゃごぜいやせんか? では、早い話が旦那様! 旦那様はさっき仰しゃいましたでしょうが! 村の境の石橋のところまで、送って来てくれたと。それでございます。……一体その時刻は何時でございます? その時間に、いくら星は出ていても、この暗の中さ、山ん中へ、あれから二里も三里も、弱い女の足で、どうして帰れるでやしょう? 足はともかくとしても、恐ろしくて若い女なぞに、どうしてあの山ん中へ……」
「でもこの辺は慣れてるといってた……」
「冗談じゃございません。いくら慣れてるとこだって、この真っ暗な晩に、人っ子一人通らぬ山ん中へ、三里も四里も……さっきそれを伺った時から、もうからだがゾクゾクして……ああ恐ろしい! こげんに恐ろしいこたアわしも初めてだ……」
亭主の陰に身をちぢめて、内儀さんなぞは生きた顔色もありません。
ともかく、あの可哀そうなお嬢さんを騙した薄情な大学生は、どうせ碌な死に方はしまいという、村の評判だというのでしたが、