Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
なるほど石橋スパセニア(二十歳)は無疵の溺死体であるが、石橋ジーナ(二十三歳)は額に盲管銃創を負っている。
そういうわけなら、ともかく署長に逢って欲しいと頻りに勧めてくれるが、検案書を調べてみても、警官の話によって当時の状況を符合してみても、故青年の話と一点一画の違いもないことを確かめたから、私の警察署訪問の目的は達した。これ以上、署長に聞くこともなければ、刑事たちに逢う必要もないから、受付氏に礼を述べて署を出る。大野木村へ向う。
大野木村から北西へ十六町、木俣川に架せられた橋を渡るとそこに、三十町ばかりの水田が開けてくる。管轄は大野木村に属して字佐久間新田と呼ばれているが、これが一区画をなして、平戸から来ている石橋氏の、開墾農民団なのだという。
石橋氏がマンガン鉱山失敗の結果、現在では平戸殖産興業会社の経営に移っている。農民の世話役をしている、都留五八氏の案内で一巡する。
最初は二十四軒あったが、故郷恋しで平戸へ帰ったものもあり、殊に石橋氏の鉱山失敗が農民たちの間にも動揺を与えて、博打に身を持ち崩したもの、他郷へ出奔したもの、せっかく石橋氏の親切も仇に、今では落ち着いてるものわずかに、十四軒のみだという。