Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
家へ入ろうとしたら、ふだん仲のいい姉妹が声高に諍いをしていられましたから、福次郎さんも躊躇して、しばらくそこに、立っていたのだそうです。お姉さんの声は、聞こえませんでしたけれど、
「わたしと貴方と、どちらかがいなくなれば、スグ解決のつくことなんだわ。どうせわたしだって、もう、生きてようとも思わないけれど、死ぬ前に黒白だけは、つけたいわ。あの方の真意も知らずに、死ぬのは死んでも死に切れないわ」と、大変昂奮して妹さんの方が仰しゃるのを聞いたとか、後で山田さんという刑事の方が、家へ見えられた時に話していられました。
どうせまたあの大学生のことで、姉妹の間に諍いが起ったんだろうと、その時は福次郎さんも思っていたんだそうですけれど、そのほかには誰も山へ登ったものがありませんから、詳しい経緯はどうしても、わかりませんそうです」
「……ハイ、山田刑事さんの仰しゃるのには、四月の十四、五日頃から十六、七日くらいの間に、お二人がお父様のお墓詣りをしていられた時に、また諍いが起ってその時かっとして、妹さんがお姉さんをお撃ちになったんだろうって……。
そして、死体を湖へ引き摺り込んだに違いないと、そういっていられました。