Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
あとがきの二
産管理委員会へ納められたが、管理委員会は目下外務省に依頼して、ドラーゲ・マルコヴィッチ氏一族を捜査中であると、都留氏ともども牧田助役から聞かされる。
あとがきの二
六月十三日、牧田氏、都留氏同行、東水の尾へ車を走らせる。
なるほど万里の長城のごとくに蜿蜒として、見事な混凝土の溝渠が走っている。彼方の丘に見え隠れして、時々車窓近くに並行してくる。故青年が二度目に来た時には、混凝土の底に、雑草が茂っていたと話していたが、今は溢れんばかり満々たる急流を湛えて、矢のような勢いで走っている。
それを眺めていると、人亡びて山河あり、といった言葉がしみじみと思い出される。この大規模な溝渠を設けた人も、そこに遊び戯れていた娘たちもすでに亡く、その話を私に伝えてくれた青年も、もはやこの世の人ではない。
人の命の脆さ儚さが、今更のように胸に迫ってきて、哀切一入深きものがある。
東水の尾岬の突端に立つ。なるほど、故青年が激賞したとおり、天下の大景観である。
断崖の直下、脚下遥かの岩に砕くる数丈の飛沫は、ここに立つもなお、全身の濡れそぼれる心地がする。魂飛び眼眩めくというのは、こういう絶景を形容するに用いる言葉であろう。