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Japanische Klassiker mit Furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme

Aozora Bunko

たとえば今私の座っている、この部屋の装飾一つでも、どっしりした彫刻の施してある、卓子一つでも……そして部屋の片隅に置いてある、大きな電気蓄音器でも。

たとえば、娘たちの手にしている紅茶茶碗にしても、それは私たちの使っている陶器の、茶碗ではありません。スッポリと洋杯全体が嵌るような把手のついた、彫りのある銀金具の台がついているのです。そしてさっき私が家へはいる時に見た、厚い白壁作りの洋間も、何か外国の油絵でも見てるような感じだと思っていた原因が、今やっと腑に落ちてきたのです。

東欧羅巴のユーゴ・スラヴィアという、日本にも馴染のない国の建築だったのです。

さて、腹も張って他愛もない雑談を交えているうちに、昨夜藪蚊に食われて碌々眠ってない顔に、眩しい朝暾が当ってくると、堪らなく眠くなってきて……娘たちにも私の疲れているのが、わかるのでしょう、一眠りして行けと、勧めてくれるのです。

「父が、いってましたわ……途中で道が分れてますから、後で誰かにお送りさせるって……わかるところまでわたしたち、連れてって上げてもいいですわ、……一眠りしていらっしゃい!」

初めての家で、そんな迷惑までかけては済まないと思いましたけれど、こう眠くてはヤリキレマセン。