Japanische Klassiker mit Furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Lesen Sie 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) von 橘 外男 (たちばなそとお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 112.181 Zeichen · 219 Bildschirme
しかも雨に打たれ風に晒されて、鉄柱も鉄筋も赤く錆びて、掘り上げられた土が向うに、山をなしています。荷揚げ機やブルドーザーなぞも打っ棄られたまま、工事半ばの立ち腐れを見せているのです。
「ほう!」
と、もう一度私は、驚嘆の叫びを上げました。もちろん今眺めているものは、地下工事だけであって、それ以上のものではありません。が、しかし、この交通不便な山の中へ、これだけの資材を搬んで、これだけの建設を進めるとは! この地下工事の費用だけでも、何十万円か何百万円か、私なぞには見当も付きません。
「何です、これは、一体? 何を作るはずだったんです?」
「父はここに、ホテルを作るつもりだったんですわ。地下一階の、地上四階の、……一時にお客が、四、五百人くらいも泊れるような……」
と感慨深げに姉娘のジーナが――昨夜の雑談で、すっかり馴染になって、もうその頃は私も姉娘をジーナ、妹娘をスパセニアと呼んでいましたが、その姉娘のジーナがしゃがんで、感慨深げに中を覗き込んでいるのです。
「東洋一の観光地を作るんだって、随分、楽しみにしていましたけれど……でも、もうそれも、パパの夢物語になってしまいましたわ。