Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
一二 最後の晩餐
」
「三十人? そうか。しかしどうにかなるさ。鶏を四五羽もつぶせば間にあうだろう。」
次郎はこのごろにない愉快な興奮を覚えた。会員にはあす学校でつたえてもおそくはないと思ったが、新賀と梅本の二人だけには一刻も早く知らせて喜んでもらいたかった。
「じゃあ、僕、これからみんなにそう言って来ます。」
彼はもう走り出しそうだった。
「会員が集まることは先生には内証だから、そのつもりでね。」
「ええ、わかっています。」
俊亮は、次郎のうしろ姿を見おくりながら声を立てて笑った。大沢も恭一もうれしそうに笑った。
一二 最後の晩餐
朝倉先生夫妻は、翌日、約束どおり夕食まえに俊亮の家にやって来た。二人とも、あいさつ廻りの固くるしい服をぬいで、先生は浴衣に袴、奥さんは絽に一重帯という手軽ないでたちだった。
白鳥会員は、二三の先輩をも加えて、もう二時間もまえに、ひとり残らず集まっていたが、きょう集まることになった事情はよく彼らにもわかっていたので、先生が見えるまでは姿を見せない方がよかろうという真面目な考慮やら、だしぬけに現われて先生をおどろかしてやろうという茶目気やらで、みんなそろって、栴檀橋から少し上流の、見とおしのきかないところで、水をあびていた。