Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
三 決議
血書を書く時とはまるでちがった性質の一種の興奮が、彼の心臓をいつまでもはずましていたのである。
三 決議
あくる日、次郎が学校に行くと、新賀がまちかねていたように彼を校庭の一隅の白楊のかげにさそい出して、言った。
「平尾のやつ、ずるいよ、きのう、あれひとりで朝倉先生をおたずねして、何もかも話してしまったらしいんだ。」
「ふうん、――」
と、次郎もさすがにあきれたような顔をして、
「何のためにそんなことをしたんだろう。」
「そりゃあ、わかりきっているよ。留任運動がやりたくないからさ。」
「それで朝倉先生に反対してもらおうというのか。」
「そうだよ。」
「しかし、朝倉先生が反対なことは、わざわざ先生にあってたずねてみなくたって、わかっていることじゃないか。」
「それがあいつのずるいところだよ。わかっていることでも、たしかめておかないと、強くものが言えんからね。」
「いやなやつだね。それで朝倉先生をおたずねしたってこと、平尾が自分で君に話したんかい。」
「ううん、田上にきいたんだ。」
田上というのはもうひとりの総務である。
「田上はいったい、どうなんだ。やっぱり不賛成なのか。