Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.724 Zeichen · 355 Bildschirme
で、夕食をすましたら、すぐいつもの仲間にどこかに集ってもらい、血書に何とかけちをつける一方、全校をあすにもストライキに導く計画を相談する肚でいた。ところが、食卓について不機嫌に箸をとっているうちに、ふとなぜ新賀はきょうみんなに次郎が血書を書いたことを秘密にしたのだろう、という疑問が起った。この疑問は、ふしぎに彼の気持を明るくした。というのは、彼は彼なりにそれに判断を下し、何だか次郎の弱点がつかめたように思ったからである。次郎は、自分から言い出したてまえ、どうなり血書を書くには書いたが、書いたあとで、事件の主謀者と見られるのがこわくなり、新賀に自分が書いたことを秘密にするという条件でそれを渡したにちがいない。そう彼は判断したのだった。そして、この判断はいよいよ彼を上機嫌にした。血書が大きな問題になればなるほど、次郎はしょげるにちがいない。血書にけちをつけるのも面白いが、それを出来るだけ大げさな問題にして、次郎がいよいよしょげるのを見るのはなお一層面白いことだ。ストライキはどうせ早かれおそかれ放っておいても始まることだし、何も自分が先に立ってあせることはない。