Japanische Klassiker mit Furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme
しかし、どんな種類の塾にもせよ、その最初の塾生となって、塾風樹立に協力したいという希望は、やはり捨てたくなかったのである。
「そりゃあ、私としても、一度は君に一般の勤労青年と生活をともにする機会を作ってもらいたいとは願っている。しかし、それは今でなくてもいいことなんだ。今のところは、何といったって中学を出て、上級の学校に進むように努力することがたいせつだよ。」
「ぼく、ほんとうは、先生が青年塾をお開きになるんなら、一生先生の下で働かしていただきたいと思っているんですけれど。」
次郎はいくらかはにかみながらも、哀願するように言った。
「ありがとう。それは私ものぞむところだ。実は、機会が来たら、私のほうから君に願いたいと思っていたところなんだ。しかし、それにはやはり一通り基礎的な勉強をしてもらわなくちゃあ。」
「勉強は独学でもできると思います。それよりか、最初から先生の下でいろんな体験を積むことがたいせつではないでしょうか。」
「塾の大先輩になろうとでもいうのかね。はっはっはっ。」
と朝倉先生は愉快そうに笑ったが、すぐ真顔になり、
「なるほど、塾の気風を作るには、最初から君のような人にはいっていてもらえば大変ぐあいがいいね。