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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「僕もそう思って、わざわざ廊下に出て見たんですが、当番は大河君だったんです。」

「なるほど。そうか。――しかし、大河にしちゃ惜しかったね。おしまいごろにはかんしゃくをおこしていたようだったが。」

「はあ――」

次郎はぎくりとして、うまく返事ができなかった。大河のにっと笑った顔と、その時言った言葉とがあらためて思い出されたのだった。かれはしばらく眼をふせていたが、

「おしまいのほうは、実は僕が打ったんでした。」

それから、ちょっと柱時計をのぞき、

「その時、実は大河君にいわれたこともあるんですが、あとでゆっくり先生に教えていただきたいと思っています。」

かれは、そう言うと、すぐおじぎをして、塾長室を出た。朝倉先生は無言のまま、かれのうしろ姿を見おくっていた。

もうそのころには、塾生たちは、室内の掃除整頓をすべて終わって、最後に、廊下や、玄関や、そのほかの出入り口の掃除にかかっているところだった。むろんそうした掃除も、分担は一通りきまっていたが、厳密には境界が定められないために、塾生たちはかなり入りみだれていた。

次郎は、すぐ、事務室の前から玄関にかけての掃除を手伝った。