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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「今日はまだきいていないが……」

「そうか。しかし、これから状況は刻々変わるだろう。ぼくは今から大沢君と二人で様子を見に行こうと思っている。何かわかったら、またすぐ電話で知らせるよ。もっとも、電話なんか通じなくなるようなことになるかもしれないがね。」

そう言われて、次郎はぎくりとしたが、しいて自分をおちつけながら、

「あぶないところに行くのはよせよ。こちらは、そう一刻を争って知らせてもらう必要はないんだから。」

「必要がないことなんかあるもんか。さっきも大沢君と話したことだが、状況次第では、塾は早く閉鎖したほうがいいかもしれんよ。ぐずぐずしているうちに、とんでもないことにならんとも限らんからね。」

「塾が? どうして?」

「どうしてって、友愛塾は自由主義精神の砦なんだろう。第一番に砲撃されるよ。」

恭一の言葉の調子には、じょうだんめいたところがあった。次郎は、しかし、それを全くのじょうだんだとして受け取る余裕がなかった。かれの眼には、もう荒田老や平木中佐の顔がちらつき、二人と東京の異変とが無関係なものとは考えられなかったのである。

かれは、電話をきると、すぐ塾長室に飛んで行って、きいたままを朝倉先生に報告した。