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Japanische Klassiker mit Furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme

Aozora Bunko

読んでみるがいい。」

次郎は封書を受け取ると、まず発信人の名を見た。杉山悦男とあった。杉山は現在文部省の社会教育課に籍をおいて、主として青年教育の事務を担当している人だが、かつての朝倉先生の教え子で、田沼先生とも近づきがあり、自然友愛塾にもしばしば出入りして次郎ともかなり親しい仲になっていた。次郎はある信頼感を抱いて手紙をよんだ。

手紙の文面はさほど長いものではなかった。

「……小生としては、立場上、くわしい事情を述べる自由も有しませんし、また述べても今さら何の役にもたつことではなく、単に先生のお気持ちを損うだけにすぎないと思いますのでそれは省略いたしますが、とにかく、各府県の社会教育課の青年ないし青年団の方針が、今後はいっそう片寄ったものになるにちがいありません。ことに幹部養成のための施設の選択には、それとなく強い制限が加えられることになり、その結果、残念ながら、友愛塾の志願者もいちじるしく減少するのではないかと予想されます。このことについては、省内にも内々反対の意見を持つものがないではありませんが、それを口に出すことさえできないのが現在の実状です。