Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lesen Sie 次郎物語 (じろうものがたり) von 下村 湖人 (しもむらこじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 200.443 Zeichen · 398 Bildschirme
その指導の中心となったのは片平一家であるが、すでに七十歳をこしていると思われる当主九郎左衛門翁の、賢者を思わせるような風格に接し、その口から報徳社の精神と部落の歴史とをきくことができたのも、塾生たちの大きな喜びであった。
午後、杉山部落を辞し、一路バスで清水に行き、三保付近の進んだ農業経営や久能付近の苺の石垣栽培など見学し、その夜は山岡鉄舟にゆかりの深い鉄舟寺ですごすことにした。
鉄舟寺は、朝倉先生と次郎にとっては、もう親類みたようなところであった。それは第一回のときにこの地方に旅行に来て、清水青年団の肝いりで一泊して以来、たびたび厄介をかけ、住職の伊藤老師ともすっかり仲よしになっていたからである。
老師は五尺にも足りない小柄な人で、年はもう八十に近かったが、子供のようなあどけない顔をしており、心も童心そのものであった。いつも塾生たちがつくまえから、庫裡の玄関にちょこなんとすわりこみ、いかにも待ちどおしそうにしていた。そしていよいよ塾生たちの顔が見えると、
「よう来た、よう来た。さあさあ、おあがり。御堂でも庫裡でも遠慮はいらん。うちのつもりで、すきなところにゆっくりするんじゃ。