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Japanische Klassiker mit Furigana

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ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme

Aozora Bunko

民弥のことを云っているのであった。

そうして三十郎は云うまでもなく、民弥のことはよく知っていた。

が、民弥と梶子との間に、どんなつながりや関係があるのか? これについては知らなかった。

でそれを知ろうとして、そうカマをかけて訊いたのであった。

梶子はちょっとヒヤリとし、そうして心もち頬を染めた。

というのは彼女の心の奥で、かなり熱烈に松浦民弥を恋しく思っているからであった。

それにしても彼女は何者なのであろう?

そうして今日までどういう機会から、民弥と再々逢っているのだろう?

彼女は実に時の閣老、出頭第一と称されている、松平伊豆守信綱の、私設細作の一人なのであった。

で、彼女は伊豆守から、多額の報酬と手当てを受け、ある時は伊豆守の指図に従い、江戸、京都、大坂、その他、到る所へ出かけて行き、命ぜられた仕事をやるかと思うと、ある時は命令をされないことでも、これは怪しいと思った時には、その事件を独断で探り知り、それを伊豆守へ告げるのであった。

各地の大名の動静や、その領内の民意や民情や、または浪人者の起居動作や――そういうものを探るのであった。

伊豆守から命ぜられて、何らかの事件を知ろうとする際には、必要に応じて伊豆守から、誰へでも紹介の書き附けを貰った。