Japanische Klassiker mit Furigana
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
Lesen Sie 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.496 Zeichen · 368 Bildschirme
で、あらゆる地方地方の、さまざまの階級の人々と、彼女は知己となり得たのである。
松浦民弥と京都や大坂や、紀伊などで数回逢ったのも、そういう事情から逢ったのであった。
民弥の主人の姉小路卿は、公卿の中での野心家で、政治に関心を持っていた。
で不断にいろいろの地方の、大名や豪商や学者や僧侶と、消息をし合う必要があり、その使いにはお気に入りの民弥が、おおかたの場合立っていた。
で、いろいろの地方地方で、梶子と落ち合うことになったのである。
若くて美貌で颯爽としている、その民弥の人物は、梶子にも好もしいものであった。
で、いつの間にか心の奥で、恋するようになったのであったが、しかし未だに恋心を、民弥にうちあけてはいないのであった。
「梶子様」と三十郎は云った。
「お見受けしましたところあの若侍と、あなた様とは一通りならぬ……」
「何をお云いなのさ、ばからしい」
民弥を恋している心持ちなどを、三十郎などに見透かされたら、恥ずかしくもあれば面倒でもあると、そう思ったのでわざと梶子は、怒ったような言葉つきで云った。
「ありゃア京都の姉小路様の、大変お気に入りのご家臣なのだよ。