Japanische Klassiker mit Furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(四)
吉川 英治
Lesen Sie 私本太平記(四) (しほんたいへいき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 229.324 Zeichen · 458 Bildschirme
難題
相模入道(高時)どのに召されて、ここへ通されたときは、おおむね長時間待たされて、御前の首尾もよろしくない場合が多いという定評から、御家人諸大名のあいだでは、
「石澗の間は、折檻の間だ」
などといわれたりしている所でもあった。
もう二た刻にちかくなる。
高氏は、公式の大紋烏帽子すがたを、ぽつねんと、ひとりそこにおかれたままでいた。
だが、彼は退屈そうに倦んではいない。
石ノ庭と話していた。
白砂の石のほか、一木一草もつかっていない庭なのだ。初めのほどは「なるほどこの庭の造意は、石を観せるところにあるのだな」と見ていたのだが、一つ一つの石をその心ぐみで観賞していると、どうも合点のゆかないふしがある。
さして、名石らしい名石はないのであった。どれも頑愚な凡石か、添い屈まっている駄石ばかりだ。石にたいして深い観賞眼があるわけでない彼にしても自然見飽きずにはいられない。
では、この庭は何をみせようとしているのか。
たしかこれが造庭には、円覚寺のうちのえらい坊主があたって、庭師とのあいだに、こんなばからしい庭をと、大論議があったものとか聞いている。そしていずれをとるかは、執権のご裁可に待とうとなったところ、何事によれ奇を好む高時のことなので、一も二もなく「変り庭もおもしろい」