Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 226.715 Zeichen · 431 Bildschirme
、そう云って又詑びるのであった。赤ん坊は髪の毛をつややかに撫でつけられ、さっきの産衣を着せられているのであったが、その髪は濃く黒く、顔の色は白く、頬が紅潮を呈していて、誰が見ても一と眼であっと嘆声を挙げたくなるような児であった。三人は次々にその赤ん坊を抱き取って見たが、突然妙子が激しく泣き出したのにつられて、幸子も泣き、お春も泣き、三好も泣いた。まあ、まるで市松人形のような、………と、幸子は云ったが、その蝋色に透き徹った、なまめかしい迄に美しい顔を視詰めていると、板倉だの奥畑だのの恨みが取り憑いているようにも思えて、ぞっと寒気がして来るのであった。
妙子はそれから一週間後に退院したが、余りおおびらに出歩かなければ差支えあるまいと云う貞之助の意見に従って、三好の許へ引き取られることになり、兵庫の方に二階借りをして、その日から夫婦暮しを始めた。そして、四月廿五日の晩に、貞之助たちや雪子に暇乞い旁、手廻りの物を運ぶために忍んで蘆屋へ訪ねて来たが、以前彼女の部屋であった二階の六畳に上って見ると、そこには雪子の嫁入道具万端がきらびやかに飾られて、床の間には大阪の親戚その他から祝って来た進物の山が出来ていた。