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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

と新太郎君は弱音を吹いた。

しかし第一週の辛抱は無益でなかった。新太郎君は自ら咎めるところのない生活の楽しさを解し初めていた。善い努力は善い方への傾きを強くする。その折は迷惑に思ったガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーの説諭も一々肯綮に当っていると考えられた。

「感心々々! 見るに見兼ねるよ」

と側から励ます寛一君も後ろ暗い後押しをするよりは何んなにか気安かった。

生れ更りの第二週が終った夕刻、

「君、天気は大丈夫のようだぜ」

と新太郎君は事務机の上を片付けにかゝった。

「うむ」

と応じて、ヒョッと顔を上げた寛一君は、

「君、ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーが帰った」

と囁いた。店員が皆出迎えた。

「有難う。お蔭でもう悉皆快い。あゝ、店へ帰ると生き返ったような心持がする」

と言って、ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーは奥へ通った。

新太郎君は驚いたが、もう一つ驚くことが待っていた。鞄を下げて茶の間へお供をすると、

「新太郎や、お前はこれから私の名代で松浦さんへ一寸お見舞いに行って来ておくれ」

とあった。

「は?」

「手紙は着かなかったかい?」