Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
必ず操さんに相談して方針を定めて貰う。殊にこれは自分の一料簡で計らい兼ねる大問題だったから、その晩早速、
「操さん、あなたの吃驚するようなことが出来しましたよ」
と前置をして打明けた。
「私、何うも西川さんの御様子が変だと思っていましたのよ」
と操さんは案外平気だった。
「矢っ張り第六感がありますね。私はうっかりしていました」
「秀子も何うやら厭じゃないらしいのよ」
「私も然う見ています。しかし何んなものでしょうね?」
「西川さんなら申分ありませんわ」
「いや、お母さんの方ですよ」
と松浦さんは操さんの上がお母さんだ。お父さんは同勤の間柄と思っている。
「然うね」
「西川さんのところは商家ですよ」
「然うね」
「商家はひどくお嫌いですからね」
「でも、もと士族なら構いませんのよ」
「しかし商家なら先ず平民と見てかゝらなければなりませんよ」
「それは然うね。あなた、これは秀子が是非行きたいなら、うっかり持ち出すと余っ程変なことになりますよ」
「私もそれを案じているんです」
「お母さまは反対するに定っていますわ」
「一口に商家と言っても、種々あるんですがなあ」
「相応ね、あの店構えじゃ、西川さんのところは」