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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

すると主人公、『商家が好い。旗本が何だ』と直ぐに本音を吹きます。そこへ若夫婦が手を合せないばかりに悃願しますから、もと/\御主人の考えに委せると言い切った手前、奥さんも今更仕方がありません。兎に角、娘さんの意向を訊いて見るということになりました」

「真正にお蔭さまでございます」

と新太郎君の母親は句切り/\でお辞儀をしている。

「ところで先刻のお話です。無論思わせ振りですが、お嬢さん、ナカ/\気が勝っていらっしゃいますな?」

「然うらしいんでございますよ」

「新太郎さんはうっかりしていると悉皆敷かれてしまいますぜ」

と宮地さんが笑った時、縁側でコトリと音がした。それは新太郎君だった。

「早手廻しに今からそれを案じて居りますのよ。オホヽヽ」

と母親は聞えよがしに言った。

「これ丈け話の進むまでに一言も自分の耳へ入れなかったというのが苦情らしいのです。確かに手ぬかりでしたよ。若夫婦はむずかしいお母さんの方にばかり屈託して、本人をそっちのけにしていたんですからな」

「新太郎はあんなブッキラ棒ですから、気に入らないと申すのではございませんでしょうかね?」

「まさか。それじゃ綺麗さっぱりで、側から力の入れようもありません」