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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

それで翌朝店へ行って仕事をしながらも、何と切り出したものかと気になって、チョク/\伯父さんの顔を偸み見た。為にするところがあると何うも落ち着かない。妙に伯父さんが負担になる。これは矢張り新太郎君を諫めて連れ戻す方が宜い。それが兄弟分としても道筋である。正しきを行って恐るゝ勿れだとも考えた。しかし親子の間柄だから病気だと繕えば何とかなるかも知れない。出来ることなら計らってやるのが友情だ。世の中は然う理窟ばかりで行くものでない。真正に病気になったと思えば一月ぐらい何でもないのだからとも考えた。方針に迷っているところへ奥から女中が呼びに来たので、覚えず伯父さんの方へ振り向いたら、視線と視線が衝突した。寛一君は腹の中を見透かされたように愧じ入って、矢張り心に疚しいことはしまいと決するところがあった。

「寛一や、新太郎から手紙が来たろうね?」

と伯母さんは茶の間の入口に立ったまゝ待っていた。

「えゝ、参りました」

「又悪いんだってね?」

「さあ」

と寛一君は行き詰まった。

「この間お前が見舞に行ってくれた時にはもう悉皆好いってことだったのにね?」

「えゝ。毎日魚を釣って歩いて、身体の方はピン/\しているんですよ」