Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
「気むずかしい男だな」
「何彼につけてダシに使われるんだもの」
と寛一君は能く観察していた。
松浦さんでは主人公と秀子さんが俊男君を送って行く。
「御一緒だと安心ですよ」
と松浦さんは寛一君に頼む意味だった。
「込みましょうよ、今日は」
と寛一君もアッサリ引受けた。
「芳子さんは御留守番ですか?」
と新太郎君は秀子さんに話しかけて御返辞の光栄に浴した。稍持ち直したと思ったのか、
「暑いですなあ」
と松浦さんが言った時、
「しかし昼の中から見ると余程凌ぎ宜いですよ」
と喜んでいた。
寛一君は俊男君との同行を好い機会だと思った。それとなく当って見て、新太郎君に対する松浦家の人達の態度を確めることが出来る。尚この際松浦家そのものについて及ぶ限り知って置く必要があった。その意味から特に、
「俊男さん、今度の日曜が待ち遠いでしょう?」
と重きを置いた。
「今度はもう試験だから来ません」
「然うですか。暑いのに大変ですな」
「僕一人厭になってしまう」
と俊男君は訴えた。
「実は夕方から天気模様が悪くなって困ったんですよ」
と松浦さんが笑った。
「ポロ/\降り出したのよ」
と秀子さんが素っぱ抜いた。