Japanische Klassiker mit Furigana
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だっせんむすこ
脱線息子
佐々木 邦
Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme
「君、誤解しちゃ困るぜ」
「巧く言っているよ」
「そんな風に気を廻されちゃ迷惑千万だ。君が斯う直ぐに折れると思わなかったから、昨日からの心配ってなかったんだぜ。手紙じゃもう間に合わないし、電報じゃ充分意思が通じないし、マザーと二人で青息吐息さ」
と寛一君は頻りに弁解を始めた。宿ではガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーと差し向いで頭ばかり下げていた。途中は見送ってくれた松浦さんと俊男君の手前控えていたので、その機会がなかったのである。
新太郎君は疑いが晴れると共に、
「ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーは真正に悪いのかね」
と父親の病気を問題にした。
「真正とも。不眠症さ」
「まさか僕を連れ戻す為の計略じゃあるまいね」
「僕も最初は然う考えて見たが、それまでにしなくたって他に方法は幾らもあるんだから、矢っ張り真正に悪いんだと思う」
と寛一君の結論は如何にも道理だった。
「然うだろうなあ。顔色も冴えなかった」
「君のことを気に病んでいるんだ」
「ガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーこそ鬼瓦の生れ更りで神経衰弱なんて柄じゃないんだがなあ」
「あの病気だけは見かけによらないからね」