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Japanische Klassiker mit Furigana

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だっせんむすこ

脱線息子

佐々木 邦

Lesen Sie 脱線息子 (だっせんむすこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 108.293 Zeichen · 221 Bildschirme

Aozora Bunko

「何んなことだか僕は一向知らないんだ」

「白ばっくれても駄目だよ。僕はもう内股膏薬とは口を利かない」

「君は誤解している。兎に角後悔した人がそんなことを言うのは変じゃないか?」

「…………」

「僕だってガ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)ナーとマザーの間に入って困っているんだぜ」

と寛一君は苦しい立場を説明して領解を求める積りだったが、新太郎君はもう相手にならなかった。

新橋に着くと果して清吉が出迎えていた。新太郎君は荷物を渡して、

「おれ達はこれから一寸寄るところがあるんだから、お前は構わずに一足先へ行っておくれ。御苦労々々」

と急き立てた。

「君、何処へ寄るんだい?」

と先刻から新太郎君の態度に多少憤慨していた寛一君が咎めた。

「まあ、待ち給え」

と新太郎君は清吉をやり過して、

「君」

「何だい?」

「然う勃気になるなよ。未だ憤っているのかい?」

「君こそ憤ったじゃないか?」

「堪忍してくれ。僕は何が何だか分らないんだ」

「さあ、行こう」

と寛一君は促して歩き出した。

「君、今生の名残にもう一遍僕の頼みを聴いてくれ給え」

「変なことを言うね」

「僕は明日から生れ更るんだ」