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Japanische Klassiker mit Furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「おいおい、三年子、十箱で幾らになると思うんだ、千二百円もするんだぜ。」

「いいわよケチケチしないでよ、田村のおばさまがみな払ってくださるわ、それに、金魚藻をどっさり包んでね、ほかに、今年のたべおさめに、みみずのみじん子を缶詰の空かんに一杯入れて頂戴、久しくいただかないから、どんなに美味しいでしょう。」

「おめえはみじん子が好きだったな、これはお負にしとくよ、けどなあ、三年子、おめえのような仕合せな金魚は、この年になるまで未だ一度も見たことがない、永い間この商売をしているけれど、病気もしないで何時もおめかしして歩いているのは、まあおめえくらいなもんだ。」

「美しからざれば人、魚を愛せずだわよ。」

「ときにおめえ、これじゃねえか。」

「ええ、お腹が大きいのよ、卵がぎっちり詰っている。お腹がぴかぴかして光っているでしょう。」

「どうだい、おれの家で産んではくれまいか、おめえの子なら、きっと、仕合せの好い子が生れるに決っている。」

「だめ、だめ、先約済みなのよ。」

「どうしてさ。」

「子供をほしがっている人間がいるのよ、だから、冬ぞらだけど、生むことにしたのよ。」

「人間がかい。