Japanische Klassiker mit Furigana
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みつのあわれ
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme
後記 炎の金魚
」
「…………」
「俟ってと言っているじゃないの。聴えないのか知ら、振り向きもしないで行っちゃった。」
「…………」
「おばさま、田村のおばさま。暖かくなったら、また、きっと、いらっしゃい。春になっても、あたいは死なないでいるから、五時になったら現われていらっしゃい、きっと、いらっしゃい。」
後記 炎の金魚
「蜜のあわれ」の終りに、燃えながら一きれの彩雲に似たものが、燃え切って光芒だけになり、水平線の彼方にゆっくりと沈下して往くのを私は折々ながめた。こういう嘘自体が沢山の言葉を私に生みつけ、ついに崩れて消えるはれがましさを、払い退けられずにいたのである。七歳の少女が七歳であるための余儀ない遊びならともかく、私はすでに老廃、その廃園にある青みどろの水の中に、まだ盛りあがる囈言に耳をかたむけていたのである。
私は去年の夏のはじめ、一尾のさかなを買って町を歩いていた。こんな実際の事が私にありうることでない奇蹟の日を記憶させた位だ。暇のない人間にある不意の暇というもの程、複雑に細かくはたらく時間はない、この日から私はいろいろな言葉を拾いはじめ、実にばかばかしい多くの囈言にうつつを抜かしていたのである。