Japanische Klassiker mit Furigana
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みつのあわれ
蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ
室生 犀星
Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme
」
「くらいから街灯点けて置くわ。」
「おじさま只今。」
「何処に行っていたんだ、化粧道具なんか持っていま時分何処に行くんだ。」
「いい人が来ていて、おじさまにお会いするために顔をなおすと仰有っていらっしゃるのよ、だから、お化粧道具を持ってゆくんです。」
「いい人って誰なんだ。」
「当てて見てよ、当るかナ、」
「じらさないで言ってごらん。」
「田村ゆり子。」
「いま時分に、どうして君はあの人に会ったのだ。」
「お家の前でおあいして、一緒に買物をしてこれから一緒におじさまと、お食事のお約束したのよ。」
「うむ。」
「いやにれいたんな顔附ね、ご一緒におあがりになるんでしょう。」
「約束なら仕方がないが、いまごろどうしてうろついているんだろう。すぐ逃げ出すくせに。」
「きょうは大丈夫、ハンド・バッグ預っちゃった、何処にも往かないで俟っている証拠なのよ。」
「見せてみたまえ、」
「古い型だわね、二十年も、もっと以前の流行らしいのね、下げ紐がついてないし、口金がみんな錆びついている。こんな古風なバッグ提げるの極りわるくないかしら。」
「中を開けてごらん。」
「人様の物を開けるの悪いじゃないの、おじさまらしくないこと仰有るわね。