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Japanische Klassiker mit Furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

では、この物語は一体何を書こうとしたのか、という問題はこれを書き終えてからも、私にあやふやな多くのまよいを与えた。読んだら判るじゃないかと、そう言って了えばそれまでだが、私自身にも何が何だか判らないのである。ただ、このような物語の持つ美しさというものは、どの人間の心にも何時もただようている種類のものであって、それは特定の現身ではないのだけれど、どの人間にもふかく嵌り込んでいる妙な物なのである。或る一少女を作りあげた上に、この狡い作者はいろいろな人間をとらえて来て面接させたという幼穉な小細工なのだ、これ以上に正直な答えは私には出来ない。

先にも述べたように、一尾のさかなが水平線に落下しながらも燃え、燃えながら死を遂げることを詳しく書いて見たかった。つまり主要の生きものの死を書きたかったのだが、そんな些事を描いても私だけがよい気になるだけで、誰も面白くも可笑しくもなかろうと思って止めた。小説家という者はつねに好い気な人間であって、時に屡々これは面白いと勘違いをして冗らない事を長々と書く誤ちを何時も繰り返していて、それにとっ掴まると、まんまとやり損うのである。