Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「まあ、おじさまと十五年も前に、お会いになっていらっしったんですか。」

「おじさまって仰有ると、それは上山さんのことですか、水筒に上山と書いてあったものですから、はっとしたのですが、上山さんのご親戚の方なんですか。」

「ええ、親戚の、そうね、孫のような者なんですけれど、お身のまわりの事も見ておあげしている者です、どう言ったら巧くわたくしの立場がいい現わせるか、いいにくいんですけど。」

「でも、おじさまってお呼びになっていらっしゃいますから、きっと、同じお家にいらっしゃるんでしょう。」

「え、きょうのご講演は聴きに来ちゃいけないって、厳しく申しつけられていたんですけれど、家にいるのがたまんなくて参りましたの、あたいがいなくては、上山は何も出来ないんですもの。」

「まあ、あたいってお可愛らしいことを仰有る。」

「もう、言っちゃったから言うけど、あたい、おじさまが失言したりなんかしないかと、びくびくして聴いていました。そしたら巧くお喋りになれてほっとしちゃったの。そしたらこんどは、あなたのおからだが悪くなって、それが会場総立ちになったらおじさまが可哀そうだから、お水をさし上げたのよ、あたい、あんなに慌てたことがないんですもの。