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Japanische Klassiker mit Furigana

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みつのあわれ

蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ

室生 犀星

Lesen Sie 蜜のあわれ・われはうたえどもやぶれかぶれ (みつのあわれ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.662 Zeichen · 174 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「誰方かを俟ってらっしゃるのか知ら?」

「さあね、なかなか好い顔をしている。きみみたいに、やはりぽかんとしているけれど。」

「ご挨拶ね、あの方、あたい達が入って来ると、すぐ後からいらしった方よ、あたいの顔ばかり見ていて、お話しかけるみたいように、にこにこしていらっしゃるじゃないの。」

「金魚の化けの皮が判っているのかも知れないよ、珈琲は喫まずに水ばかり飲んでいるからだ。」

「あたい、あの方と、お話して見ようかしら。」

「それより出がけに来たてがみを見せてくれ。」

「ほら、はい。これを読むといい気持よ、このお嬢様のお母さまの小説なのよ、いいか悪いかは解らないから、読んでいただきたいって、お嬢様の手紙がはいっているのよ。」

「こういう場合もあるんだね。」

「お母さまがおじさまに直接に、手紙をお書きになるのが、きっと極りが悪いのね、あたい、こういうお嬢様になってみたい。」

「もう一通のは?」

「おじさまのお家の前を往ったり来たりしているのは、実はわたくしなのでございます、時間は五時、もしおてすきでございましたらお会いくださいましと書いてあるわ、あたい、そのお時間に出て見て、いらっしったらお通しするわ。