Japanische Klassiker mit Furigana
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きく
親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選
山川 方夫
Lesen Sie 親しい友人たち 山川方夫ミステリ傑作選 (きく) von 山川 方夫 (やまかわまさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.486 Zeichen · 144 Bildschirme
また、いまごろ旧式の空飛ぶ円盤におどろいている星や、その存在を信じないという、彼女にいわせれば「知能の遅れた生物」の支配する星での出来ごとなどもあった。
彼女の衣裳は、そのときの光によって変化するのだった。月夜には月光の色に、太陽の照る昼は、きらめく黄金色に、朝は昧爽のバラ色に、夕暮はあたたかい茜色に、そして雨の夜は、正確にその濡れた闇の色に。彼女は、まるで空気だけで充分だというみたいに、なにも食べなかった。いつもニコニコと蠱惑的にやさしかった。彼が目ざめたときに目ざめ、彼が眠るときに眠り、彼が見ていないときは、まるでどこにも存在しないもののように、彼女も彼を見ない。……
彼の生活は、この5センチたらずの彼女をめぐってまわった。毎日、彼は飽きもせず彼女の話を聞き、彼女に見惚れつづけた。彼女はしだいに彼には欠くべからざるもの――恋人に近いものになっていった。彼は彼女を愛し、彼女といっしょに話しあっているときが、彼にとっての最高の幸福な時間だった。彼は、ほとんど妻をかまいつけないようになった。
小さな彼女、無言で話す彼女に親しみを深めて行く彼にとって、妻は、なんとしても大きすぎ、その声はそうぞうしすぎた。