Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
――どうして、食事をさせてくれないんだろう。
そう思うと、なおはらがすいてきますし、かなしくなりました。
いつのまにか、大きな川のふちにでました。川には、むこうがわの灯がちらちらうつって、きれいでしたが、川のふちは、人どおりもすくなく、うすぐらくて、ひっそりしていました。
しばらくゆくと、すこしひろいところがあって、大きな木が四五本うわっていて、そのなかに、ちいさな噴水がありました。ふるいきたない服をきて、靴もはかず、帽子もかぶらないでいる、年をとった男が、噴水の水をのんでいました。
エキモスは、はらがすいていますし、のどもかわいていましたので、その男にたずねました。
「その水は、だれでものんでいいんですか」
年とった男は、ふりむいてこたえました。
「のんでいいとも。だが、うまい水じゃあないよ」
でも、エキモスはうまそうにのみました。そのようすをみて、年とった男はいいました。
「お前さんも、どうやら、はらがすいてるようだね」
「ええ」とエキモスはこたえました。「どこでも、たべさしてくれないんです」
「どこでも……」
エキモスは、りっぱなホテルから、おいだされた話をしました。