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Japanische Klassiker mit Furigana

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おつきさまのうた

豊島与志雄童話集

豊島 与志雄

Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme

Aozora Bunko

「私、その猫に、一心に祈った。そして、金目銀目の猫、見つかった。それで、私、なお祈った。無事に蒙古へ帰られるかどうか、赤土で猫を作って、占いした。おう、それを、お嬢さん悪い、踏みつぶしてしまった。もう望みない。だめです」

キシさんがうなだれると、チヨ子はまた泣きだしました。

太郎は、どう言ってなぐさめてよいかわかりませんでした。そんなことは、迷信だと言っても、聞きいれられそうにありません。そして、そんな迷信にとらわれてるキシさんが、こっけいでもあるし、泣いてるチヨ子が、かわいそうでもあるし、また二人の身の上が気の毒でもあるし、なんだか胸の中がむずむずしてきました。

「ばかだなあ、きみたちは、泣いてばかりいて……」

と、太郎は言いました。

「チロは雪の中から出てきたんだよ。金銀廟から、とんで来たのかもしれない。そうだよ、きっと……だから、チロを連れて、蒙古に行こうよ。ぼくも行ってやろう。みんなで行こうよ。匪賊なんか、退治しちまやいいんだろう。だいじょうぶだ。みんなで行こうよ」

キシさんと、チヨ子とは、チロを抱いてつっ立っている太郎を、びっくりして見あげました。