Japanische Klassiker mit Furigana
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
Lesen Sie 豊島与志雄童話集 (おつきさまのうた) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 162.569 Zeichen · 336 Bildschirme
ころころ、ころころ……と毬が転がります。チロはちゃんとその上に乗っていて、チリリン、チリリン、チリリン、チン……と首の鈴が鳴ります。太郎が手を叩くのをやめると、チロは四本の足で毬を止めてしまいます。
実に、見事な猫の玉乗りです。わーっと喝采がおこりました。太郎は目に涙をためて、チロを抱きとりました。
ほんとうに成功でした。思いがけないほどうまくいきました。太郎とチヨ子とキシさんとは、うれしさに涙ぐんで、手をとりあいました。一郎は、見物人が放り出してくれたお金を、拾い集めました。
「お金もうかる、お金もうかる」
キシさんがそう言ったので、三人とも笑いました。
そこへ、一郎のおじさんが出てきました。太郎からもらった薬が、不思議によくきいて、元気になってるのでした。そのお礼に、おじさんは手品の道具をすっかり譲ってくれましたし、なお、キシさんの方は力技だし、太郎の方は猫の芸だからといって、本当の手品使いの芸を、いろいろ教えてくれました。
「これならだいじょうぶだ」
キシさんも、太郎も、そう考えました。そしていよいよ、興安嶺の奥の金銀廟まで、出かけることに決心しました。