Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんニコラ
超人ニコラ/大金塊
江戸川 乱歩
Lesen Sie 超人ニコラ/大金塊 (ちょうじんニコラ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 175.219 Zeichen · 350 Bildschirme
「きみ、その手紙に自分の名を書きやしなかったかい。」
とたずねました。
「ええ、書きました。明智探偵の助手の小林って書きました。あいつらが、ぼくを不二夫君と思いこんでいるので、びっくりさせてやろうと思ったのです。」
「しまった。そいつはまずかったね。きみにも似あわない、つまらないまねをしたじゃないか。」
「どうしてですか。」
小林君は不服らしく聞きかえしました。
「どうしてって、わかりきっているじゃないか。きみがぼくの助手とわかれば、賊は用心をするにきまっている。逃げだしてしまうかもしれない。せっかくかくれ家がわかったのに、逃がしてしまっちゃ、なんにもならないじゃないか。」
小林君はそれを聞いて、ハッとしました。
いかにも大失策でした。暗号を取りもどしたことだって、賊に知らせる必要は少しもなかったのです。ただこっそり逃げだしさえすればよかったのです。なんだか賊にいばってやりたいような気がして、手紙なんか書いたのは、たいへんな失敗でした。
「先生、ぼく、うっかりしていました。どうしたらいいでしょう。」
小林君は、先生に申しわけない気持ちがいっぱいで、もう泣きだしそうな声になっていました。