Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

「十九なことぐらいわかってますよ。でもね、五十のわたしより、とにかくはっきりしてるわ。そこへいくと音枝なんて赤ん坊よ。わたしだって赤ん坊扱いなんだから。赤ん坊はがまんができないものよ。わたしあした、あの子の母親に手紙かくわ。わたしの手にはおえませんし、わたしの目も届きかねますって。――どうしてわたしがこんな我慢をしなくちゃならないか、わからないもの。浜ちゃんだってそれをのぞんでるのよ。」

次第に興奮をまして涙までうかべる安江に、音枝はすがりつくようにして、

「おかあさん、おちついて、血圧があがるわ。ね、浜ちゃんも泣いてるのよ。今度だけ許してあげて。ね。ね。おねがいだから……」

眠れなかった安江は、朝方になって新聞をみだしてから眠気にさそわれ、ぐっすりねこんでしまった。目がさめるともう昼近くらしかった。出勤時間の自由な文吉までもう出かけたあとらしい。文吉の仕事はある小さな出版社が引受けている官庁の機関誌の編集だった。冬太郎も夏樹ももちろん学校である。ひっそりした家の中で、時計の音だけがする。浜子はどうしたろうとすぐそのことが頭にきた。ゆうべの言動が軽い悔いで思い出された。