Japanische Klassiker mit Furigana
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ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lesen Sie 雑居家族 (ざっきょかぞく) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.106 Zeichen · 283 Bildschirme
音枝はんんーん、と首をふり、やはり夏樹を気にしている様子であとかたづけをはじめた。ことによったら、冬太郎にもある程度打ちあけて、一しょに浜子をさがしてもらおうかと思っている音枝に、彼は両手の人さしゆびでちゃんばらをしてみせ、
「これでも、やったの。」
「んんーん。」
音枝はまた鼻音で答え、そして、今度は腰をすえている冬太郎に目で合図をしながら、
「ね、夏樹のねま、しいてやってよ。鼻こすってるわよ。」
眠くなると鼻をこすり出すのがくせの夏樹だったが、彼はその鼻をこすりながら、
「いやだあ、まだねむくないよ。」
「だめだめ、きょうはおねえちゃん忙しいんだからさ。あとで注射にいってくるんだからね。」
注射と聞くと、夏樹はにやっとして、すかさず、
「おみやげね。」
注射がおどし文句であることを彼はようやくこのごろわかってきたのだった。だまって従えば必ずおみやげにありつけるのだ。夏樹はうきうきとしてパジャマに着かえながら、
――しずかにねむるうしみつどき……
とやり出した。音枝も冬太郎も思わずふき出す。終日外で遊びほうけて帰ってくる夏樹は、このごろやたらそんな文句を覚えてきて、