Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおべかにっき

青べか日記

山本 周五郎

Lesen Sie 青べか日記 (あおべかにっき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.334 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

――先日来の為事の片がついたので軽い快い亢奮で寝られない。酒でも呑もうと思う。そして寝よう。御苦労さまでした三十六よ、今夜こそ佳い夢があるだろう。今は二五八九、四、一三である。

すっかり夜が明けて了った、強い南風が吹いている。今は微酔している。快く寝ようと思う。隣から朝餉の炊事の煙が舞込んでけぶい、併し市が栄えているのだから、是も悦んでいいだろう。今は午前六時である。(一四)

ふとすれば涙が出る。小説を読んでいて、別にそう感傷めいた条でもないところでふいと涙が出る。神経が大変に繊弱になった、怒り易いことも近来ひどい。何でもない他人の言葉がぴりぴりと癇癪に触る。かっとなる。孤独に蚕蝕されたのだ。

今日は潮干客で大変だった。夕景、「通船」と「葛西」の扱所でお互いに客を奪い合って大騒ぎだった。しまいには喧嘩になった、が事件にはならずに済んだ。溢れる程人をのせた伝馬船が何艘も何十艘も川を上ったり下ったりしていた。

父を京見物に連れて行き度く思う。金が出来たら実行するだろう。誰からも便りなし。「能登の旅」書いている。今は十時。

「己は自分の命を、此の為事に打込む外には疲らせはしない」