Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ひだのかいだん
飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選
岡本 綺堂
Lesen Sie 飛騨の怪談 新編 綺堂怪奇名作選 (ひだのかいだん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 130.271 Zeichen · 263 Bildschirme
(十五)
」と、お葉は俄に真面目になった。
「でも、若旦那の方が強かったので、※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)は逃げて了ったとさ。」
「ほんとうかい。担ぐと肯かないよ。」
「何でも犬は殺されたとさ。」
「あ、あの犬が……。可哀想にねえ。お前、ほんとうかい。」
「この人は疑り深いね。ここらじゃア今朝から大評判だわ。それを知らない様じゃア、お前さんは馬鹿だよ、素人だよ。」
「他真似をお為でないよ。馬鹿……。」
「馬鹿……。」
お清は笑いながら奥へ入って了った。人通りの尠い往来には、小禽が餌を猟っていた。
(十五)
お葉は其のままふらふらと歩き出した。の噂が何となく意に関ったのであろう、彼女は他ながら恋人の様子を探ろうとして、行くとも無しに角川家の門前まで来て了った。門の前には彼の七兵衛老爺が、銀杏の黄なる落葉を掃いていた。横手の材木置場には、焚火の煙が白く渦巻いて、鋸の音に雑る職人の笑い声も聞えた。
お葉は酔っていた。七兵衛の傍へ進み寄って、馴々しく声をかけた。
「あの、若旦那は昨夜※(「けものへん+操のつくり」、第4水準2-80-51)にお逢いなすったッて、真実ですか。