Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おごそかなかわき

おごそかな渇き

山本 周五郎

Lesen Sie おごそかな渇き (おごそかなかわき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.042 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

りつ子は大きく頷いた、「本所に友達がいるの、紙箱工場で仕事があるんですって」

「だって小学校時代の友達だろう」

「うん、松野志気雄っていうの」

「じゃあ、男の子じゃあないか」

「そうよ、男の子じゃあいけないの」

「いや」彼は眩しそうに眼をそらした、「そんなことはないさ、もしそんなふうに聞えたらごめんよ」

「男の人ってすぐそんなふうに考えるのね、お父さんもそうだったわ、男の子とちょっと仲よくしてもすぐに怒ったわ」

「それだけきみのことを心配してるんだよ」

「なぜかしら」りつ子は首をかしげた、「どうして男の子と仲よくしちゃあいけないのかしら」

「むずかしいことだね」隆二はゆっくりと云った、「でもそれはもう少し大きくなればわかると思うよ」

「ふうん」とりつ子は首をかしげた、「そんなものかしらね」

五六人の百姓らしい男たちが、二人を追いぬき、黙って坂道をくだっていった。

「あれ出稼ぎにゆく人たちよ」とりつ子がいった、「お百姓だけではくらせないから、大阪とか名古屋あたりへ、冬のあいだだけ稼ぎにゆくんですって」

「百姓ではやってゆけないのか」

「若い人たちは男も女も出てっちゃうでしょ、だから年寄りだの子供だけしか残らないから、田圃や畑もろくに作れなくなるんですって、それに冬は雪でなんにも出来ないしね」