Japanische Klassiker mit Furigana
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おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
Lesen Sie お蝶夫人 (おちょうふじん) von 三浦 環 (みうらたまき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 123.730 Zeichen · 242 Bildschirme
でもまあ、三浦は藤村操のように華厳の滝に飛び込まないうちに、私が藤井と別れたので早速私に手紙をよこしたのでした。その手紙がまた物凄いのです。今度こそあなたが私と結婚してくれなかったら私は死んでしまうとか、私はあなたが藤井さんと結婚したことを知ってから、私の魂は底知れぬ泥ぬまの中にひきずりこまれたようだとか、薄気味の悪い厭世的な文句が書き連ねてあるのです。私は三浦がこんなにも私を思っててくれたのかとびっくりしたり、気の毒になったり、複雑な気持ちになりました。でも私のために死なれちゃ大変だと思って、あたらずさわらずの返事を出しましたが、この手紙がきっかけになって、時々三浦は私のお家に遊びに来るようになりました。その当時三浦は、大学を出て三浦内科の助手をしていました。三浦内科というのは有名な三浦謹之助博士の研究室のことでして、三浦は秀才だったので三浦博士の秘蔵弟子だったのです。
こんなことをしているうち、ある日、藤井から手紙が来ました。久しぶりに東京に出て来たからお前に逢いたい。いついっかの何時に九段の招魂社の前に来てくれ、というのです。逢いたいのなら私の家に来ればよいのに、別に喧嘩をした訳でもなく、私のお母さんと気まずいこともなかったし、変だなあ、と思いました。