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Japanische Klassiker mit Furigana

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アパートのさつじん

アパートの殺人

平林 初之輔

Lesen Sie アパートの殺人 (アパートのさつじん) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.579 Zeichen · 39 Bildschirme

Aozora Bunko

扉をノックしてみると、返事がないので、まだ眠ってるのじゃないかと思って押してみると、ひとりでに開きました。上がり口から見ると、彼女は、ちょうど今朝私が出ていったときと同じように、頭から布団をかぶって眠っているらしいのです。

私は「みさちゃん」と二度よんでみましたが、返事がないので、きっと狸寝入りをしてるんだろうと思って、そばへ寄って、頭にかぶっている布団をあげてみました。すると、まっ蒼な顔をして、白い眼をむいている様子がどうも変なのです。肩へ手をやって揺すぶってみると、まるで手ごたえがなく、揺すぶられるままになっているのです。死んでいるなと、その時私は思いました。懐へ手を入れてみるとまだ温か味はありましたが、もう死んでいるに相違ないのです。私はすぐに事務所へ知らせようと思って、ひょいと枕のとこを見ると、古代更紗の二つ折りのクッションの間から、紙切れの端が見えるもんですから、何だろうと思って抜き出してみると、今朝の日付の小切手なんです。振出人は松木さんで、額面は五百円で、銀行は××銀行の牛込支店でした。

私はいったん、その小切手をもとの場所へはさんでみましたが、どうも誘惑に勝てないんです。