Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
オリンポスのかじつ
オリンポスの果実
田中 英光
Lesen Sie オリンポスの果実 (オリンポスのかじつ) von 田中 英光 (たなかひでみつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.277 Zeichen · 147 Bildschirme
四
無暗に淋しくなったぼくはスモオキング・ルウムの片隅で、とても非常識な手紙を書こうとしていたのです。無論、書きかけただけで、実行はしませんでしたが、その前年の夏、鎌倉の海で、一寸遊んだ、文化学院のお嬢さんに、ラブレタアを書いてやろうと思ったのです。返事は多分、向うに着いて貰えるだろうと思いましたが、その、円らな瞳をした、お嬢さんには、すでに恋人があったかも知れないとおもうと、気恥かしくなって来て、止めにしました。
四
やはり、あなたと初めてお逢いした晩のことは、はっきり憶えています。
例の、食事中にはネクタイをきちんと結べ、フォオクをがちゃつかすな、スウプを飲むのに音を立てるな、頭髪に手を触れるな、といった食卓作法も、まだ出発して一週間にならない、あの頃はよく守られていました。
そうした夕食後の一刻を、やはり新人の為、仲間はずれになっている、KOのフォアァの補欠で、銀座ボオイの綽名のある、村川と、一等船客専用のA甲板を――Aデッキを練習以外には使うな、などという規則が守られていたのは、初めの二三日でした。――ぶらついていると、「オーイ、活動が一等の食堂にあるぞオ」