Japanische Klassiker mit Furigana
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ファラデーのでん
ファラデーの伝
愛知 敬一
Lesen Sie ファラデーの伝 (ファラデーのでん) von 愛知 敬一 (あいちけいいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.305 Zeichen · 153 Bildschirme
また海を見るのも初めてであり、ことにフランスの海岸に近づくと、熱心に南方を眺め、岸に着いては労働者を見て、文明の劣れる国だと驚いた。
それから税関の騒擾に吃驚したり、馬車の御者が膝の上にも達する長い靴をはき、鞭をとり、革嚢を持っているのを不思議がったり、初めてミミズを見たり、ノルマンヂイの痩せた豚で驚いたりした。
パリではルーブルを見て、その寳物を評して、これを獲たことはフランスの盗なることを示すに過ぎずというたり、旅券の事で警察に行ったら、ファラデーは円い頤で、鳶色の髪、大きい口で、大きい鼻という人相書をされた。寺院に行っては、芝居風で真面目な感じがしないといい、石炭でなくて木の炭を料理に使うことや、セイヌ河岸にいる洗濯女から、室内の飾りつけ、書物の印刷と種々の事が珍らしかった。
学問の方面の事を書いて見ると、デビーの所へアンペアやクレメントが来て、クルトアの発見したXという新しい物を示し、これを熱すると美しい菫色の蒸気が立ちのぼった。それからアンペアがこの見本をよこしたので、デビーはファラデーを相手に実験をはじめた。この物が何であるかということをフランスの学者は秘密にしておったが、後には海の草から取るという事だけ漏らした。