Japanische Klassiker mit Furigana
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ファラデーのでん
ファラデーの伝
愛知 敬一
Lesen Sie ファラデーの伝 (ファラデーのでん) von 愛知 敬一 (あいちけいいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.305 Zeichen · 153 Bildschirme
一五 スイス
アペナイン山を過ぎて、ミランに着いたのは七月十七日。有名なボルタはこの時もう老人であったが、それでも頗る壮健で、遠来の珍客たるデビーに敬意を表せんとて、伯爵の大礼服をつけて訪ねて来て、デビーの略服にかえって驚かされた。
コモ湖を過ぎてゼネバに来り、しばらくここに滞在した。
一五 スイス
この間に、友人アボットに手紙を出して、フランス語とイタリア語との比較や、パリおよびローマの文明の傾向を論じたりしたが、一方では王立協会の前途について心配し、なおその一節には、
「旅行から受くる利益と愉快とを貴ぶことはもちろんである。しかし本国に帰ろうと決心した事が度々ある。結局再び考えなおして、そのままにして置いた。」
「科学上の智識を得るには屈竟の機会であるから、サー・デビーと共に旅行を続けようと思う。けれども、他方ではこの利益を受けんがために、多くの犠牲を払わねばならぬのは辛い。この犠牲たるや、下賤の者は左程と思わぬであろうが、自分は平然としていられない。」
そうかと思うと、
「サー・デビーはヨウ素の実験を繰りかえしている。エム・ピクテーの所の三角稜を借りて、そのスペクトルを作った。