Japanische Klassiker mit Furigana
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ファラデーのでん
ファラデーの伝
愛知 敬一
Lesen Sie ファラデーの伝 (ファラデーのでん) von 愛知 敬一 (あいちけいいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 77.305 Zeichen · 153 Bildschirme
三九 学界の空気
四〇 実用
た。
ファラデーが後進の人達に話したのには、研究をどんどんとやり、やりてしまったら、まとめてすぐに発表せよというので、すなわち「勉強し、完了し、発表せよ」というのであった。
三九 学界の空気
ファラデーが最初デビーに手紙を送ったときには、商売は利己的のもので嫌だと言った。デビーは、それは世間見ずの若い考で、数年も経つとその非をさとるだろうと言った。
幾年か後に、クロッス夫人がファラデーの実験室に来た時に、学界の空気に感心したと見えて、ファラデーに「俗人の浅墓な生活や日日の事に齷齪するのとは全くの別天地で、こんな所で研究をしておられたら、どんなに幸福でしょう」と言った。ところが、ファラデーは頭を振り顔色を変え、悲しそうな声で「私が商売をすてて学界に入った頃には、これでもう度量の狭い、妬み深い俗の世界は跡にしたと思っておったが、これは誤りで、智識は高くなっても、やはり人間の弱点や利己心は消えぬものだということを悟りました」と答えた。
四〇 実用
科学上の発見の話が出ると、すぐに「それが何の用に立つのか」ときかれる。これの答は、人間には智識慾があって智識を得んとするゆえこれを満たすものはみな有用だといいてもよい。