Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
何とまた、あの幅の広い広い、そうして薄手の薄手の白紙が、ローラーからローラーへ、一間の余の空間を辷って巻き附くその全く目にも留らぬ廻転と移動とを以てして、些の裂けも破けも、傷つきも飜りもしないことだ。何という叡智と沈着と敏捷と大胆と細心とを、秘めて、また、示していることだ。その神のごとき巧妙、霊性の作用は何から来る。
ほんのたまさか、それも奉仕(そうだ、監視ではない、奉仕そのものだ。)している人間の過失で、何か触れた手の疎忽で、ほんの何かの裂傷でも生じた場合に、慌てて、閃めき流れて来る紙の一端を強く裂いて除けてる、その刹那こそはまた、如何に老練な工人どもがほとんど始末し、整理しきれない速さでもって、後からと後からと、出来たてのぷんぷんする白紙は奔り出して来るのである。それを手に触れるが早いか、次のローラーへ、つっと巻きつける、巻きつけるとまた朗々として続いてゆく。その間の菜っ葉服の恐慌は、何とまた高麗鼠のようではないか。
積まれ積まれる白紙は、所定の、高さに層むと、目の廻る速度でまた除去して、空にし、空へまた奔って来て乗る白紙へ備えねばならぬ。