Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
やあ、Kさん、貴方もですか。」
そこにはわが親友Mの義父さんたる建築家のK大人が、もう顔を真赤にして小さく床柱に凭りかかって、いい機嫌で旅のころもは篠かけのう、篠かけのうであった。
神戸の縉商であるNさんなぞは、飄逸な海亀さながらの長い首を前伸びに踉けさして、ヤレ漕げソレ漕げエンヤラヤアノヤアヤである。芸妓とも白首ともつかぬ若い女を二人ほど手元に引きつけて、それもいい加減に本性を露わしかけているのだった。
我々一同着座。ほどよい陣形に割り込むと、さて、盃の雨がふる。
「へへん、何やな、おまはん狐やろかい。見なはれ。これでも芸妓はんいうてますさかい、阿呆らしやな。」
「ちぇ、どうせ、狐ですよう。」と、三味線をペコペコやっていたのが、口をヒョイと尖らした。眼の縁に紅でもさしたのか、それがなるほど白首の狐の面。
「Kさんききなはれ、これが化け猫や。樺太いうところは凄いもんやな。エンヤラヤアノヤアヤや。」
「エンヤラヤアノヤアヤはおもしろいね。歌って御覧。」
「はるかに見ゆるは本斗の港、エンヤラヤアノヤア、ヤレ漕げソレ漕げ、エンヤラヤノ。」
「やはり、何だな、本斗の港だな。